記事によると、元Ｋ―１王者のピーター・アーツさんは、日本と本国を行き来しながら、臨時コーチなどをされていて、将来的に日本定住を視野に入れていらっしゃるとのこと。

では、ビザの申請はどうなるのか検討してみましょう。

パターン①「技能」ビザの申請

「技能」ビザで行うことができる活動（出入国管理及び難民認定法別表第一の二）

本邦の公私の機関との契約に基づいて行う産業上の特殊な分野に属する熟練した技能を要する業務に従事する活動

技能ビザと一言で言っても、その中で、色々な分類があります。

基準（出入国管理及び難民認定法第７条第１項第２号の基準を定める省令）

申請人が次のいずれかに該当し，かつ，日本人が従事する場合に受ける報酬と同等額以上の報酬を受けること。

八 スポーツの指導に係る技能について三年以上の実務経験（外国の教育機関において当該スポーツの指導に係る科目を専攻した期間及び報酬を受けて当該スポーツに従事していた期間を含む。）を有する者若しくはこれに準ずる者として法務大臣が告示をもって定める者で，当該技能を要する業務に従事するもの又はスポーツの選手としてオリンピック大会，世界選手権大会その他の国際的な競技会に出場したことがある者で，当該スポーツの指導に係る技能を要する業務に従事するもの

ピーター・アーツさんの場合は、スポーツ指導者ですから、基準８号の要件を充たす必要があります。

レジェンドと称される格闘家としての実績を有することから、経験・実績の点では全く問題ないでしょう。あとは、日本のジムと契約し、日本人が従事する場合に受ける報酬と同等額以上の報酬を受けるという点がクリアになれば、すぐに「技能」ビザが許可されるものと考えられます（もうすでに取得されているかもですが）

パターン②「経営・管理」ビザの申請

記事によると、将来的にジムを設立されたいようです。

もし、初めからジムの開設をされるのであれば、いきなり「経営・管理」ビザを申請する方法も考えられます。

しかし、日本で指導者としてのお仕事をされながら、ジム開設の準備を進めていくということであれば、

①指導者としての「技能」ビザの申請及び許可

⇩

②ジム設立

⇩

③「経営・管理」ビザへの変更許可申請及び許可

⇩

④要件充足後、「永住者」ビザの申請（永住許可申請）

という流れがオーソドックスなのではないでしょうか。

いずれにしろ、就労ビザが許可される可能性はかなり高いものと考えられます。

【DEJIMA行政書士事務所FB】

【DEJIMA行政書士事務所Instagram】