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ビザ申請で長い在留期間が許可される方法
2022.6.29
例えば、就労に関するビザ申請をする上で、なるべく長い在留期間で許可されたいというご相談をよく受けます。弊所としても、なるべくそうなるように理由書や疎明資料で入管へ説明を行っています。
しかし、入管は、様々な事情を総合的に判断した上で、在留期間を決定するため、ご希望に沿えない場合も多々あります。
では、長い在留期間が付与されるのは、一体どういう場合なのでしょうか。
・就労する会社のカテゴリーの順位が高い
就労ビザの申請においては、まず会社の規模感により、カテゴリーが4つに分けられます。
- カテゴリー1 主に日本の証券取引所に上場している企業等です
- カテゴリー2 主に前年分の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表中、給与所得の源泉徴収合計表の源泉徴収税額が1,000万円以上ある団体・個人等です
- カテゴリー3 前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表が提出された団体・個人(カテゴリー2を除く)
- カテゴリー4 カテゴリー1~3のいずれにも該当しない団体・個人(例:新設会社)
ほとんどの場合は、カテゴリー3~4に該当します。
カテゴリー1、例えば上場企業の場合には、初めて就職する外国籍の方に対して、5年の在留期間が付与されるケースも多いです。一方、カテゴリー3であっても、初回から3年以上の期間を付与されたケースもあります。
一般的に、会社のカテゴリーが上位であるほど、ビザ申請時においても、提出書類が省略されるメリットがあり、また、在留期間も長期間付与されるという傾向が顕著です。
・就職する会社において、長年、外国籍従業員の雇用実績がある
これは、弊所における実感ですが、全く外国籍従業員の雇用経験がない会社よりも、長年雇用している会社の方が、長めの在留期間が許可されやすいと感じます。もちろん、法令を遵守しているのが大前提ですが。上記のカテゴリーによる評価とは別に、会社の信頼感・安定感という点で、審査に影響しているものと推察します。
・最終学歴が大卒であるのか、それとも短大・専門学校卒業であるのか
最終学歴によって、そもそも「技術・人文知識・国際業務」ビザの取得の難易度は異なります。大卒である方が、取得の難易度は下がるわけですが、弊所における実感では、大卒の方の方が、比較的早い段階で3年以上の在留期間を付与されている印象が強いです。
・転職回数や無職の期間も判断材料
よくあるパターンです。
初回に5年を付与されていても、その後、転職を繰り返して一か所であまり長く働いていないという状況だと、次回の更新の時、3年や1年になることも多々あります。
退職して、しばらく無職の期間が続いたという場合にも、消極的な要素として審査されますので、どうしてもそうならざるを得なかったという特別な事情がある場合には、できるだけ理由書で説明をした方が良いでしょう。
結局、対策としてとれる方法は少ないわけですが、在留期間を長めに許可してもらうためには、少なくとも、必要以上に転職を行わない、無職など空白期間を作らない意識を持っておくのが良いと言えます。